大村詠一選手 勇退

先日行われました第33回SUZUKI JAPAN CUPを持ちまして、TeamOHMURA(熊本県)所属の
大村詠一選手が引退されました。

最後の勇姿を見届けようと大勢の方々が会場に詰め掛け、1分30秒の演技を見守りました。
フィニッシュのポーズを取った瞬間の湧き上がる拍手と歓声。
涙で顔をくしゃくしゃにして最後のステージを去る彼の姿にどれだけの人が惜別の涙を流したでしょうか。

思えば彼がシングルで初優勝した時に床に突っ伏して泣き崩れた姿、

トリオの優勝が決まって兄妹で抱き合って涙を流し歓喜した姿、
これまで喜びに感情を爆発させる彼には何度も、もらい泣きさせられてきました。

最後まで泣かせる人だなぁと思うと同時に、彼のエアロビック人生の一片でも一緒に共有出来て来た証なんだと感じました。

九州のエアロビック関係者にとって彼が選手として時には裏方として会場にいる事は当たり前すぎて、冗談や悪ふざけに付き合わせ、困った時には詠一君にとりあえず振ってみよう的な使い方をしたり偉大な選手だという事を忘れてしまうくらい
身近な存在でした。偉大なはずなのに近い、遠近感がおかしくなるような…老眼のような感じです(笑)

自分の事に没頭したい、それが選手としては当たり前の姿であろうと思います。
それが大会で、しかも代表の権利が掛かっているような大きな大会であればなおさら。
しかし彼は常に冷静で穏やかでエアロビックに対して礼儀正しい人です。
どの大会であっても出来る限りすべての選手に声援を送り、手を叩き、演技を見ながら
自分の出番の準備を滞りなく進めていく事がどれだけ大変な事か。
そして、それがどれだけの選手に喜びと勇気を与えて来たか。

中でも私が特筆したいのはエアロビックを続けてくれた事です。
小学生、中学生、高校生、大学生、大学院生、社会人と人生の節目で幾度もエアロビックを続ける為に
超えるべき高いハードルがあったと思いますし、公式競技はどんどん進化し、年齢と共に身体の
健康を維持するにも大変な部分があったはずです。

それでも続ける意味、意義を分かって自分で区切りをつけるまで全力で全うするのは、
我々の想像を超える苦労があったと思います。
と同時に、彼をサポートして来た利恵先生、智美さん、紗織さん、奥様はじめご家族の皆さま、
ご友人の皆さまにも頭が下がる思いです。

こうした行動の長年の積み重ねがあって彼が全国で愛される唯一無二の存在になり得たのでしょう。
彼の功績は数え上げたらキリがないけど、彼にもらった勇気や喜びや笑顔のお返しに溢れんばかりの愛情を届けようという
気持ちが引退試合での歓声、拍手、どよめきになっていたように思います。

詠一君、本当にお疲れ様でした。
またこれからもエアロビック発展の為に、共に頑張って行きましょう!


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